BigQuery上のGSCデータをLooker Studioで可視化してみた

BigQuery上のGSCデータをLooker Studioで可視化してみた

2023年2月21日に、GoogleはGoogle Search ConsoleのデータをBigQueryに一括エクスポートする。という発表をしました。以下のGoogle検索セントラルのブログのスクショをクリックすると当該記事にジャンプしますので、「初めて知った」という方は、一次情報をチェックしてください。

 

エクスポートするには設定が必要ですので、自分もデータを蓄積したいという方は以下の動画(2分2秒、音声なし)を参照してトライしてみてください。ただし、蓄積されたデータやクエリの実行はBigQueryの課金対象ですので、その点は留意が必要です。

GSCの一括エクスポートのデータをLooker Studioで可視化してみた

エクスポートの設定をしたのが2月末で、今、6月上旬ですので3ヶ月以上データが蓄積されたことになります。なので、そろそろ可視化をしてみよう。ということでやってみたのがこの記事です。同じようなことをしたい人はいらっしゃると思うので、少しは参考になると嬉しいです。

こんな感じに可視化してみました。

 

工夫1 – 日別の進捗グラフ

左上に配置した「日別進捗」は、クリックとインプレッションについて、横軸を「日」(「日付」でなくて)、内訳ディメンションを「年月」とした上で指標の表現を「累計」としています。それにより、過去3ヶ月の動向と直感的に比較できる上、何か異常があれば、直近月(上記グラフではオレンジの6月)の線が跳ね上がったり、お辞儀したりするはずです。

日次でチェックする意味のあるグラフなので、スコアカードに次ぐ一等地である「左上」に配置しています。

また、4月10日に発表され、(おそらくは)即日実装された「ズーム」機能(Google公式のLooker Studioヘルプはこちらです)を利用して、グラフの一部をドラッグ&ドロップによってズームできるように設定しています。月の合計を示すので、一番大事な線の右端をズームしたのがこちらの画像です。Clicks側だけズームしていますが、なかなか良いですね。

 

工夫2 – 3ヶ月前の1日(ついたち)からのデータ取得

このレポートは常に「3か月前の1日(ついたち)」から、「(データが存在する)今日から3日前まで」を可視化対象としています。可視化対象外のデータをLooker Stuidoに接続するのは意味がないので、その部分の処理はBigQuery側のSQLで実行しています。以下のWHERE句がその工夫部分です。

 

DATE_TRUNC関数がうまく効いていて、接続先のテーブルから、狙いの期間(レポートは2023年6月7日に作成したので、最新のデータ日付が6月4日。3か月前の1日というのはしたがって、2023年3月1日)だけをLooker Studioに取得できています。

また、データは3月1日から6月7日の90日以上の期間を取得していますが、スコアカードには、「(データのある)3日前から31日前までの28日間」を表示しています。ただ、そう言われても直感的にいつの期間か分からないので、From、Toの日付を明示しているところも、まぁ、工夫にあたるかとは思います。(ちょっとしたことですが)

 

工夫3 – クロスフィルタリングを利用したクエリとページの紐づけ

Looker Studioのデフォルトの機能を利用しただけなので、工夫とは呼べないレベルですが、実際に可視化してみると具合が良かったので紹介します。レポートの下部に掲載している「クエリ詳細」、「URL詳細」には「クロスフィルタリング」を設定しています。すると、クリックした箇所がフィルタとなって、レポート全体に適用されます。

注目してほしいのは「クエリ詳細」にフィルタをかけて「URL詳細」を確認すると、「このクエリの検索に対して、どのページが表示されたのか?」が分かります。逆にすると、「このページが表示されることになったクエリは何か?」分かります。こんな感じ。

 

例えば、上記の状態にすると、connect_to_just_needed_data_using_parameter_and_udf/ というページは、クエリ “tableau ga4” について、SERPの1ページ目(平均ポジション 7.5)にあるのに、クリックは生まれていません。インプレッションも、わずか2です。

では、どのようなクエリで検索されたときに表示されたのか?がとても気になります。今度は、クエリ詳細にフィルタを外してURL詳細側の該当のURLでフィルタを掛けると、こんな感じ・・・

 

clicksの降順でソートしているので、えーと、ゼロクリック ^^; ダメじゃん・・・。ポジションが悪いのもそうだけれど、表示されるクエリが全くコンテンツに合っていない。。。ということが分かって、ま、この記事はリライトが必要だということが分かります。(この記事の名誉のために言い添えると、BigQueryのユーザー定義関数(User Defined Function|UDF)という機能の紹介なので、そんなに検索されるテーマではないです。)

 

また、クエリ詳細の「min_query_date」、URL詳細の「min_url_date」は、クエリなり、URLなりがGSCに初めて登場した日付を拾っています。つまり、昔からクエリを拾ってクリックを得ていたクエリ(あるいはURL)なのか、それとも、最近記事をアップしたから、最近になってクエリを拾い始めたのかが分かります。

それにより「公開後、それほど時間が経ってないのにやるじゃん!」のようなクエリ(あるいはURL)や、「君は、鉄板だね、エースだね」というクエリ(あるいはURL)が見つかるので、ページの個性というか、特色を理解するのに役立ちます。

 

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